アカハライモリの幼生と幼体の飼育方法について!餌やレイアウトを紹介!!
アカハライモリは飼育が簡単なイモリで、自宅で飼育していても繁殖することがあります。繁殖から孵化までは比較的簡単に行うことができますが、幼体を飼育する場合は少し注意が必要です。今回の記事ではアカハライモリの幼体の飼育方法について紹介します。
アカハライモリは春から夏にかけて繁殖します。オスとメスを数匹同じ飼育ケージで飼育していると、マツモなどの水草に産卵することがあり、アカハライモリの幼生を飼育する機会もあると思います。
特別何かしなくても産卵してくれるのでアカハライモリは意外に繁殖が簡単です。ただ、孵化したあと幼体を飼育する場合は注意しなければいけないこともあります。
今回の記事ではアカハライモリの幼体の飼育方法について紹介するので、アカハラヤモリを繁殖させてみようと思う方はぜひ読んでみてください。
アカハライモリを飼育しよう!身近な両生類アカハライモリの飼育方法を紹介!!
アカハライモリの繁殖について
アカハライモリは4〜5月中旬の春頃に繁殖をします。
屋内飼育だと12月ごろから繁殖をします。アカハライモリは気温が下がり、水温が下がった後、水温が15〜20度前後ほどまで上がってくると繁殖行動をします。
アカハライモリのオスは繁殖期になると尻尾が青っぽく変化します。繁殖期に体色が変わることを婚姻色と言います。水温が暖かくなってくるとオスがメスに対して尻尾を振って求愛行動をします。
オスのアピールをメスが受け入れるとオスの後ろをついて歩き、オスが放出した精包を総排泄腔から取り込んで受精します。
アカハライモリの産卵について
アカハライモリはマツモなどの水草に産卵をします。
なので、アカハライモリはオスとメスを数匹同じ飼育ケージで飼育して、そこにマツモなどの水草を入れておけば繁殖させることができます。
マツモなどの水草に産み付けられた卵はそのままにしていると他のヤモリに食べられてしまうので、エアレーションが入っている別の水槽に移しておきましょう。
アカハライモリのメスは1日に10粒ほど産卵して、それは2ヶ月ほど続きます。1匹のメスで100個ほどの卵を産みます。生まれてくる卵も多いので全ての卵を孵化させて飼育することはできません。
アカハライモリは産卵する場所がないと卵を産みません。なので、アカハライモリを産卵させたくない場合は水草を入れないで飼育しましょう。
産卵させるときはマツモやアナカリス、ウォータースプライトなどの丈夫な水草を入れておきましょう。
アカハライモリの孵化について
アカハライモリの卵を見つけたらプラケースなどに移しておきましょう。
親と一緒の水槽に入れていても孵化させることはできますが、アカハライモリの成体は卵を食べてしまいます。
安全に孵化させようと思ったら、卵が付いている水草を少し切り取ってプラケースに移しましょう。プラケース内の水深は2cmほどで大丈夫です。
水温もあまり下がりすぎなければ大丈夫です。水温が10度を下回らないように注意しておきましょう。
そのままでも孵化してくれますが、メチレンブルーを少し入れておくと卵がカビづらくなるので、孵化率が高くなります。
孵化したてのヤモリは魚のようにえら呼吸をします。魚のような形をしていますが、そのうち小さい手と足が生えてきます。
この時期を幼生と呼びエラ呼吸から、完全に肺呼吸になったアカハライモリを幼体を言います。
今回の記事では幼生から幼体までの飼育方法について紹介します。
アカハライモリの幼生の飼育方法について
孵化したては魚のような形をしています。
アカハライモリを繁殖する上で、1番飼育が難しいのが幼生です。餌が足りないと共食いをしてしまいます。水質の変化や水温の変化に弱いので、夏場の高水温には十分注意する必要があります。
また、エアレーションでできる水流によって体力が奪われてしまって死んでしまうことがあります。なので、アカハライモリの幼生を飼育する場合はエアレーションは入れないようにしましょう。
幼生の飼育ケージについて
アカハライモリの幼生を飼育する場合はタッパーなどに水を張って飼育するのがオススメです。水深を浅くして、水面を広く取ることで、水中に酸素が溶けやすくすることができ、水中の酸素を増やすことができます。
また、共食いしてしまうことがあるので、いくつかのグループに分けて、一つのタッパーで5匹程度を飼育するのがいいと思います。
水換えについて
水質の悪化に弱いので、水は毎日水換えをするか、1日2回こまめに水換えをするのがオススメです。
いっぺんに水換えをすると水質が急激に変化してしまうので、スポイトなどで吸い取りながら少量ずつ水換えをするようにしましょう。
生まれてから1〜2ヶ月ほどすると幼生のイモリは陸上生活に切り替わり幼体に変化します。陸上生活に切り替わると肺呼吸に変わるので、水で溺れてしまうことがあります。
なので、陸上に上がれるように陸地を作ってあげるようにしましょう。
アカハライモリの幼生の餌について
アカハライモリの幼生の餌はタマミジンコやブラインシュリンプがオススメです。
タマミジンコ
タマミジンコはメダカの餌や熱帯魚の稚魚用の餌としてペットショップなどで販売していることがあります。
購入しなくても自分で採取して繁殖して増やすことができます。淡水に生息している生き物なので、アカハライモリの幼生と同じ環境にいても死んでしまうことがなく、長持ちしやすく水を汚しズラいです。ミジンコを繁殖させよう!ミジンコを採取する方法と増やし方を紹介!!
ブラインシュリンプ
ブラインシュリンプを与えることもできますが、塩水で孵化させる必要があり、与える場合は塩抜きの工程が必要になります。
また、淡水ではすぐに死んでしまうので、水質が悪化しやすく、食べ残しや死骸が水質を悪化させてしまいます。
入手がしやすく、短期間に孵化させることができるので、扱いやすい餌ですが、水質の悪化には気をつけてください。ブラインシュリンプを孵化方法について!塩分濃度や通常・皿式の方法を紹介!!
赤虫
幼生がある程度大きくなってきたら赤虫を食べることができます。冷凍の赤虫でも割り箸などで少し動かすと餌と認識して食べてくれます。
餌だと認識するまでは食べてくれないので、与えすぎには注意して少量ずつ与え、食べているようなら量を増やすようにしましょう。
赤虫も食べ残しがあると水質を悪化させてしまうので注意してください。
ある程度大きくなれば赤虫やイトミミズを食べることができますが、最初のうちは体が小さく食べることができないので、ミジンコかブラインシュリンプを用意して与えるようにしましょう。
アカハライモリの幼体の飼育方法
水槽のレイアウトについて
アカハライモリはエラ呼吸から肺呼吸に変わると水中にはほとんど入らなくなり、陸上で成体になるまで暮らします。
なので、幼体を飼育する場合は湿度が十分にある陸地を作ってあげてください。
水苔などを敷くのもいいと思いますが、ウールマットなどの水槽用のフィルターを入れて飼育するのがオススメです。
ウールマットなどのフィルターだと掃除が楽なので、飼育ケージ内を清潔に保つことができます。
ヤモリが小さいと少しの水たまりでも溺れてしまうことがあるので、水たまりができないように注意してください。
幼体になると水槽から脱走してしまうので、エラが小さくなって陸上が近くなったら水槽にはちゃんと蓋をして隙間ができないようにしておきましょう。
温度と湿度について
アカハライモリの幼体を飼育する上で1番気をつけなければいけないのが温度と湿度です。
特に夏場気温が高くなるときは注意が必要です。アカハライモリを飼育する際は湿度が下がらないようにすることも大事ですが、蒸れないように注意してください。
気温が高くなり、風通しの悪い飼育ケースで飼育しているとケース内が蒸れてしまいます。夏場は風通しのいい場所で飼育するようにして、気温が30度を超えるときはクーラーを使用して室温を下げるようにしましょう。
アカハライモリの幼体の餌について
アカハライモリの幼体はコオロギなどの小型の昆虫を食べます。動いているものを好んで捕食するので、この時期は生き餌を使用するのがいいと思います。
ピンセットからも給餌することはできますが、餌を食べないこともあるので、生き餌を与えるのがいいと思います。
餌は小さなコオロギや飛ばないショウジョウバエを与えるようにしましょう。餌はいつでも食べられるようにケース内に常に入れておくようにしましょう。
爬虫類の飼育に必要な設備についてはこちらの記事で紹介しているので、爬虫類の飼育を考えている方は読んでみてください。
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